遊びのくに

遊びのくに1鎌倉の大町、妙本寺の山門近く。一瞬見逃しそうな細い道をのぞくと、奥に「ルンビニ 子ども室」の看板。一見普通の民家風。「ここでいいのかな?」と玄関をのぞくと子どもが描き残したらしいチョークの「線路」。ズンズン線路をたどって中へ。「こんにちはー!」玄関を開けると、目の前に手作りの滑り台に、ブランコ、砂場。小さな机には子どもが作ったらしい泥んこケーキ。家では捨ててしまいそうなガラクタや石ころ等、様々なものが魅力的なおもちゃとして所狭しと並んでいる。家の中は懐かしく、暖かい感じのアトリエになっていて、棚には人形や絵本、壁には子どもたちの元気な絵が張り巡らされている。テーブルの上に整理された絵の具と筆、人数分並べられた真っ白な紙が、こどもたちの笑顔を今か今かと待っているようだ。

遊びのくに2小さな子どもたちのための「自然な創作表現活動の場」を作りたい、と山本輝夫さんが遊びのくにを始めて今年で30周年。「お友達と一緒に、いろんな材料を使ってひたすら遊ぶことが、自然な創作表現活動そのもの」とおっしゃる山本先生。毎回子どもたちのために様々なプログラムと材料、活動の場を用意して、子どもたちがわくわく楽しく遊べるお手伝いをしてくださいます。

「先生おはよー!」朝10時。元気な声とともに駆け込んでくる子どもたち。先生が大好きなA君は荷物を置くなり「先生今日ね僕ね・・・」と先生のまわりをチョロチョロ。泥遊びの好きなB君はお砂場直行。おたまじゃくしの好きなCくんは早速水槽のチェック。皆、いろんなものを見つけては、目を輝かせている。メンバー数名がそろった頃、先生が皆を中へ呼び込み、遊びのくにスタート。にぎやかな声を聞きながらママはさよなら。クラスではお絵かき、粘土に、廃材を利用した工作をはじめ、普段お母さんがやりたくてもなかなかできない手のこんだ作品製作も。天気のいい日には海や山など近場に出かけて、作品の材料を仕入れてきたり、自分たちで作った凧をあげたり。

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遊びのくに5「プログラムの内容は絵画や工作が中心ですが、『創作=完成(作品)』を子どもに求めるのではなく、どれだけ喜びを持って遊べたかを大切にしたい」という先生は、材料と場を提供し、後はあくまで本人の自由な発想、こども同士のやり取りを重視。何かを強制してやらせたり、幼稚園の入園準備的な教育をする意図はありません、とのこと。なるべく横で見守って、子どもたちに主体となって「とことん」遊んでもらえるよう努めているのだそう。とはいっても、子どものこと。数人集まればケンカや取り合い、こっそり危ない冒険を始める子も…。そんな時は先生が間にはいってしっかり問題解決。

基本は週1回10〜12時の2時間。1クラス4〜5人程度。対象年齢は3歳でお子さんのみのクラスです。最初のうちは親が帰ると泣き出す子もちらほら。「そんなときは、お母様も教室の中で本でも読んでいていただいて」と先生。しばらく様子を見て、こどもが遊びに夢中になる頃に母親はこっそり退散。 あとは先生が責任を持って面倒見てくださいます。
来年度に向けての見学、その他諸々、興味のある方は直接山本先生にお問い合わせください。

連絡先:「遊びのくに」山本輝夫
tel 0467-25-0648(留守電有り)

コメント

  1. ポンポコ より:

    つい最近、見学に行ってきました。
    昔の子どもはこんな世界で育ったんだよなぁ・・・と、懐かしく、とても嬉しくなるような空間でした。お庭にはたくさんのガラクタ、これはもう、子どもにはキラキラして見えると思います。でも、絵の具のビンやハサミは整列していて、単なる混沌ではないところがステキだと思いました。
    うちは、諸事情から、息子が本当に気に入って決めた幼稚園に行かせられなくなりました。それだけの思いに応えるために、いろいろと考えましたが、ここに入れれば息子の心も癒されるだろうと思っています。
    ただ、新しいクラスを作るには、まだ人数が足りないそうです。2年保育をお考えで、一年間をおうちでお子さんと過ごす方は、ぜひ見学にいってみてください!!